2019-01-13

【育児クエスト】”育児の始まり”について考える。

子どもが出来て大きく考え方が変わった事が1つある。

奥さんの妊娠が発覚した時に、ほんわりと心の中に「僕たちの子どもがもうそこにいるんだなぁ」と認識した同時に “育児” ってものが「子どもが産まれた時」じゃなくて「子どもがお腹の中にいるって知った瞬間」から『あ、育児始まった』という感覚が芽生えた事だ。

お腹の中にいる期間もしっかり急速に赤ちゃんは育っていく。本当に急速に。

約十月十日のこの期間も夫婦でしっかり育んでいく事が親にとっての『育児のはじまり』なんだろうなと思いつつ、幸いにも健康で元気な赤ちゃんを迎える事が出来た事は僕たち夫婦にとって何事にも変えられない喜びだった。

産後にはいよいよオギャーと声をあげた赤ちゃんと向き合って、世間で言うところの『本格的な育児』が始まったというわけだ。

何も自分じゃ出来ない赤ちゃんに僕たちのせいで気苦労はかけれまいと産前にあれやこれやと整えに走った育児アイテムを駆使しつつ、これで良いのか、これじゃなかったのか、これ全然いらねーじゃんなど結局のところ悪戦苦闘しつつ日々子育てに奮闘している。

実際の育児にさしあたって、育児経験のある仲間や先輩·産院やベビーショップなどの資料やアドバイザーからのお話·ネット情報など「はじめての育児」に必要で非常にありがたかったものはとにかく「情報」だったと思う。

産んで育ててまた産んでの歴史を250万年前から繰り返してきたのにも関わらず「聞かなきゃ分からない」人類の育児。

動物的本能だけで子育て出来ちゃってる人類以外の動物たちって本当に君たち凄いよ素晴らしいよと思わぬ角度から尊敬の念でインスタに上がってきた子猫に母乳を飲ませている母猫の姿を見て思ったりしながらイイねを押したりしていた。

中でも歳の近い育児経験者の情報は釈迦の教えかと思うほどに役に立った。
「これがいるよ!」
「これはめっちゃ便利!」
「これは便利だったけど別にいらないかも!」
「これは最悪!ウチの子には合わなかった」
「これは産まれてからでも全然大丈夫!」
などなど。

ありがたい「情報」に頼りつつ最後に判断するのは自分たちなので、その溢れた情報から自分たちの考え方にあったものや赤ちゃんの反応を観察しながら取捨選択していかなければならない。

いくら聞いても情報を山ほど得ても実際に向き合うのは我が子なのでぴったりしっくり来るものもあれば、全然マッチしないものがある事はもちろんのこと。

はじめての育児に対する不安は完全には払拭は出来ないものの、思わぬタイミングで赤ちゃんがこちらを見つめて「エヘヘヘヘ」と笑顔を見せてくれたりするので、こちらも「デヘヘヘヘ」と思わずトロけてしまう。

需要と供給を詮索してマッチングさせながら笑顔と言う名の思わぬご褒美も頂きつつ、子が育つと同時に親も親として二人三脚でこの子に成長させられてるんだなと教えられた。

子が1ヶ月成長したなら、親も親として1ヶ月成長していく。戸惑いもはんぶんこしながら一緒に解決策を練って挑戦してみると、その先に喜びもはんぶんこでやってくる。色んなことを赤ちゃんとはんぶんこしながら1歩ずつを積み上げていく。

ただ夫婦の役割だけはなかなか上手くはんぶんこする事は難しい。

奥さんと交代育児をして気付いた事は「赤ちゃんが泣いちゃうと何も出来ない」が「本当の意味で何も出来ない」。生まれた直後は、オムツを頻繁に変えてミルクを作ってゆっくり飲ませてゲップを出してまたオムツを変えて沐浴をして保湿をしてオムツを変えてと、この間に「ギャン泣き」がエンドレスでインサートしてくる日々。気がつけば日が暮れているし、気が付けば日が昇っている。

これまで普通に出来ていた事が貴重な時間に変わっているという事態の変化が育児を始めて大きく変わった部分だと思う。

ただ夫婦の役割をはんぶんこする事が理想論のように永年話題にあがってはくるが、時代の流れの中で夫婦分業論は徐々に衰退しつつある考え方のように思える。

とはいえ平日の日中は仕事のこともあり、どうしても奥さんに育児を任せきりになり気苦労をかけているだろうし、夜泣きの時には授乳も奥さんに頼りっぱなし。産後で骨盤も変形したり運動出来ない妊婦期間が長いこともあり、身体にかかる負担や疲労も以前とは随分変わった事を感じているはず。「申し訳ないな」という気持ちがやっぱり出てくる。

以前、我が子が生後3ヶ月を経過した時に、「僕が仕事の時も育児してくれてありがとう」と伝えた時に「こんな可愛い子と私だけずっと日中一緒に過ごしてて良いんかなと思ってたよ。贅沢な時間をありがとう。アンタ可哀想やなぁ、この子と離れる時間があって。」と返されて大笑いしたと同時に随分気が楽になった事があった。

お互いが出来る事を出来る時に出来る分だけ。
お互いが頼れるべき所は頼りつつ、お互いが頼りになる存在であるように。

現状の我が家の夫婦感の理想形はこんな感じ。

「育児の分担」や「家事の分担」とカテゴライズに徹底した分担が理想の形って話題は永年尽きないけれど、1つ屋根の下で暮らしていく上で、生活を作り上げていく主体となる夫婦関係は多様化される方がきっともっと上手くいくんじゃないかなと感じる部分もある。

分業で上手くいく夫婦関係もあれば、価値観の共有で上手くいく夫婦関係もある。

「こうあるべき」な夫婦関係に当てはめる方が上手く行く夫婦はその形を取ればいいし、逆に当てはまらない方が上手く行く夫婦であれば自分たちなりのスタイルを築き上げる方がより理想的だと感じる。いずれにしても価値観を共有しあえる関係性である事が大切なんだと思う。

やっと生後3ヶ月を迎えたところで、赤ちゃんは既に僕たちに色々なことを教えてくれたり気付かせてくれた。

子供は僕たちの既存の価値観をまだまだ多様に変化させていく事だろう。

育児クエストはまだまだ始まったばかり。

また僕たちの経験も次の世代に活かせるように綴っていきたいと思う。


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